どうもどうも。
さて、本日はヒルネット、教室での活動をもう少し詳しく報告したいと思います。
ヒルネットの教室での活動は、だいたい朝の10時に教室に集合。 それから参加者各自、その日どんな課題に取り組むかをミーティングして、場合によってはその後、全員でテーマ学習を行います。
で、先日のテーマ学習の課題は、これ。
古地図を見ながらの東京の地理を考える。
これは江戸時代、寛永年間の切絵図ですね。
これらはちょうど中央に東京駅を配して、左に現在の皇居方面、右に八重洲方面の切絵図を並べた状態になっています。
この切絵図と現在の地図を見比べながら、どういう変化があるか、またどんな疑問が湧いてくるかを、参加者の子どもたちと考えてみました。
まず子どもたちは、現在の東京駅が、切絵図上のどの辺りになるのか、なかなかわかりません。
そりゃ、そうですよね。 切絵図を見ると、いろんなところに川、というかお濠がめぐらされているのに、現在の地図、特に八重洲方面を見たって、全然そんなものないんですもの。
「あれ? ここに流れてるお濠どこに行ったん? どこにもないやん」
「もう埋め立てられてないんかな?」
「そりゃ、そうやろ。そんなん東京駅で見たことないもん」
「でも、今の絵にも、日本橋とか、そういう橋かかってるところはあるで?」
「あ、その日本橋って、こないだ江戸東京博物館で見たやつ?」
何とか絵図の形を手がかりに、だいたいの現在の地図と対照させて見たものの、いまいち色々と腑に落ちません。 そこで、疑問点を書き出した上で、次回フィールドワークで実際に東京駅周辺に行って見て疑問を確かめることになりました。
さて、その後はいつもなら各自の課題にとりかかるのですが、この日は珍しくサクチャンがコウタくんと一緒に歴史を学びたいというので、これまた皆で歴史を学習。 折しも大山古墳が世界遺産に選ばれるかもとかってニュースが流れていたので、そのあたりの話を皆で考えました。
「大和政権って近畿地方にあったわけなんやけど、何でやと思う?」 「何で、てまたザックリな問いやなあ」 「いや、例えば、その前の邪馬台国。これは北九州か近畿か、どっちにあったんかわからんのやけれども、いずれにせよ古代の王朝、しかもこんな巨大な古墳作る政権が、九州から近畿地方の方に固まってんのは何でやねん?」 「えー何でやろ? 中国に近いから?」
「せやな。中国ちゅうか、朝鮮半島に近いな。でも、それやったら、近畿やのうて、北九州の方がええやろ?」
「うーん」
「大山古墳の場所、見てみ。今は埋立地があるけど、ほんまはこれ、ごっつ海に近い場所にあったんやで。つまり、この時代は近畿の中でも、瀬戸内海に近い勢力が、大和政権の中で力もっとったってことやろなあ」
「どういうこと?」
さて、どういうことでしょうか? 授業ではこの後もいろいろな話をしながら、クエスチョンの「答え合わせ」をしつつ古墳時代の知識を学んでいきました。
その後は、いよいよ各自の課題を小一時間ほどやってもらいます。
コウタくんは今日もリーディング・ワークショップ。
この日は、ヘミングウェイの「雨の中の猫」と、筒井康隆の「駝鳥」という、短い小説を読んでもらいます。
僕からは、一見、「まとも」なお話がないように見える小説にも、ある種、象徴的な表現を用いることで、読者に多様なメッセージを送ることができるという手法について話しました。
コウタくんには、そのうち自分でも「小説を書く」という作業に取り掛かってもらいたいと思っています。
さて、その後は皆で昼食。 いつもは景色の良い公園まで散歩してから、そこでお弁当を食べるんですが、この日はあいにくの天気。 そこで教室で食べてから、近くの公園まで散歩に出かけることにしました。
ヒルネットは週に1度、フィールドワークに出かけますが、教室での活動の際も、この散歩を欠かしません。
だって、やっぱり一日教室にいたら、気持ちがくさって来ますよね。
ただ町を歩いているだけでも、いろいろな発見があるものです。
さて、この日は方向音痴のサクチャンに地図を持たせて、その地図だけを手がかりに公園まで行くミッションを行いました。 地図を使って、特定の場所にたどり着く力は大切です。それは地図アプリがあったって一緒だと思います。
そのサクチャン、一時は北に向かうはずが南に歩き出し、どうなることかと思いましたが、
何とか公園に到着。
西荻窪の大きなケヤキがある公園です。
さて、公園を少し散策した後、再びサクチャンの案内で教室に帰着。
コウタくんは残念ながら、今日は早退け。 残ったサクチャンは、自分の課題を進めます。
午前中は何やら一生懸命、レイ先生とおもしろ作文に取り組んでいたサクチャン。
午後は一転して、得意の算数の課題に挑戦。
だいたい6年生の算数単元はある程度理解しているサクチャン。
この日は算数検定の問題を解くために中学校の範囲をレイ先生に教えてもらっていました。
そして、課題を解くのにも疲れた3時ごろ。 サクチャンが大好きなキャロムをやって締めです。 この日はレイ&サク対今田のハンデ戦を行いました。結果? もちろん僕のボロ勝ちです。 まだまだお二人、キャロムの修行が足りません。
こんな感じでこの日の活動も終えたヒルネット。 次回は上記した東京周辺の古地図フィールドワーク! 現在の八重洲周辺、日本橋、そして皇居を探索してきたいと思います!
Comments