こんにちは。
大澤です。
最近は雨予報ばかりで、憂鬱とした気分が続いております。
そんな中、今回のフィールドワークでは、
なんとなく憂鬱なイメージのある太宰治の晩年のゆかりの地を巡るプランに決定しました。
梅雨、川の増水、玉川上水入水自殺と、雨の続くこの季節感との絶妙なマッチがあります。
元々教室の近くでありながら、なかなか踏み込めていなかった三鷹駅へと足を運びました。
そう。
実は太宰治は当時は東京でもかなり田舎であったであろう三鷹に晩年生活しておりまして、駅周辺にはその足跡が色々残っています。
というわけで、まずはじめに駅からすぐの太宰治文学サロンに足を運んで情報を、集めます。
人数制限があり、3人ずつ15分交代で展示を見学します。
太宰治が書き残した原稿の下書きや、当時住んでいた家の模型などが展示されています。
古民家見学を重ねたせいもあってか、模型とその背活用式にイメージが膨らみますが、生徒たちはというと、太宰治の自殺の理由に思いを巡らせているようでもありました。
なにせ4回もの自殺未遂を起こしており、最後も玉川上水に身を投げているわけですから、やはりその心境は気になるところではあります。
「太宰治の自殺についてどう思う?」
「んー、人を巻き込まないで一人で死ねばいいと思います。」
皆それぞれ色々な思いがありますね。
そして、知っている人は知っている太宰先生のこの写真。
このトラス橋も近くにあるので行ってってみたいと思います。
右手と右足が同時に出ています。
当時太宰治がみていた光景を思い浮かべながら東京の街に視線を移せば、その面影すら残さないであろう超高層ビルとはびこるコンクリートの街に時の変化を感じます。
そんな気持ちで向かうのは、太宰治のお墓。
実はこちらも歩いて行けるところにあります。
とは言ったものの、意外と太宰家のお墓が見当たらず、手分けして探すことに。
他人のお墓を探すというのもなんとも貴重な経験ですね。
こちらです。
意外と捜索に時間がかかりました。見た目は普通にお墓です。
そして、かの有名な森鴎外先生のお墓も斜め前にちゃっかりあります。
文学好きになりきって、聖地巡礼を満喫します。
その後当時太宰治が住んでいた家があったところなどもまわりましたが、現在は建物も新しくなり一般住宅地ということもあるので写真は割愛します。
お昼ご飯は井の頭公園まで歩いて食べました。
そして、この井の頭公園の下流には、当時太宰治の死体が発見された場所があります。
生い茂ってます。
当時のこの玉川上水は人喰い川と言われるほど流れが急だったそうな。
それにこの時期の雨での増水を考えると、その勢いに圧倒されそうです。
ここは当時の状況を意図的になるべく残しているそうです。
皆なんともいえない複雑な表情です。
そしてしばらく上流に向かって歩くと、二人で飛び込んだ場所があります。
特に何かあるわけではありませんが、一応石があります。
今はもちろんフェンスもあり、水量も少ないですが、太宰治の心中にイメージが膨らみます。
日本の社会問題でもあり、メディアの間でも多々取り上げられる自殺の問題、そんなちょっと重みのあるテーマに触れられた気もします。
改めて考えてみると、一人のの生活とその死をたどる、なんともマニアックなフィールドワークとなりましたが、今までとはまた一味違った刺激になりました。
それではそれでは。
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