2024年度締めくくり! 千葉の国立歴史民俗博物館!
- 今田
- 3月28日
- 読了時間: 9分

どうもどうも。ヒルネットも今週の火曜24日で、2024年度の活動おさめとなりました!
今年度もいろいろありました。そして、いろいろな人に助けられた一年でした。
活動を一緒に盛り上げてくれた子どもたち。そして、保護者の皆さん。スタッフも毎回船を沈没させんばかりのイマンモを航海をよく助けてくれました。
みんなが楽しい一年を過ごせたなら何より!言うことはありません。
そんなわけで、この3月のお出かけ活動を、オクラハマ・ニボッシー君がYoutubeにまとめてくれております。
こちらが、大宮の鉄道博物館編。
そんで、こいつが先週行った多摩動物公園編。
で、こちらが先日の活動おさめたなった、千葉の国立歴史民俗博物館編。
さてさて、その今年度の締めくくりとなった遠出の「お出かけ探検活動」。上に書いた通り、千葉県は佐倉にある国立歴史民俗博物館に出かけてきました!
これがまた、予想以上に良かった! そして予想以上にボリューミー! 半日程度では、回りきれない展示でしたよ。
そんな当日の様子を、やはり締めくくりもこの人、このメンバー。木星帰りにしてヒルネット専属記者・マロッコ君の筆により、振り返りたいと思います!
ということで、よろしく!パブティマロ!
〈この日が今学期最後の活動であった。行き先は、先にも述べたように佐倉に在る国立歴史民俗博物館であったが、これが千葉に在るというだけで思った以上の疲労を僕たちに与えてきたのであった。
皆一様に、家を出たのは8時台。3時間以上も電車に揺られながらも、集合時間に間に合わないメンバーは一人もいなかった。〉


〈この博物館は、旧佐倉藩佐倉城の跡、直近では旧陸軍佐倉連隊が駐屯していた場所に建てられている。前回行った皇居内の近衛連帯の跡地よりも、より色濃く当時の様子が残っているように思える。
この場所に到着したのは、11時30分ごろのことであったように記憶している。全員が団体としてチケットを受け取り、管内へと足を進めたのもちょうどそれぐらいのことのはずだ。
好き嫌いが分かれることがはっきりとしていた展示であったため、あらかじめ何グループかに分けて、それぞれにスタッフを随伴させることに決まった。集合は、昼食のために正面玄関へ13時。再入場が可能というのは、非常に心強い。〉


〈この館内は計6つの展示室に分かれていて、それぞれが各時代の歴史・民俗を展示している。最初に入った第一展示室は、石器時代から縄文・弥生・奈良といった時代が中心で、当時の動植物や埋葬法などといった展示が主であったように見えた。
これらの展示には多くの本物にそっくりな模型や剥製、骨格標本などが付随していて、非常にわかりやすく親しみやすいものとなっていた。〉



〈縄文時代の人々の背の高さや石器・土器・面などのレプリカ、当時の人間の骨格標本(むろんレプリカ)などから、死骸を入れていたと思われる甕棺の複製までもが原寸大で展示されているのだ。
僕たち最後尾のグループは、この魅力にすっかり取りつかれてしまった。各々が得意とし、また好む種類の品々が最低でも一個は含まれていたのだ。
僕にとっては祭儀用の面や沖ノ島にあったという祭儀用の品々、さらに平城京の羅城門の模型といったものだ(平安京のものはよくあるが、平城京のものはそうそうお目にかかることはない)。
ちなみに、一つ非常に気になる面のレプリカがあったのだが、これはどう見ても諸星大二郎の「妖怪ハンター」に出てくる面ではないか。あれを見てからというもの、夢の中でこの面をつけた老人が「トコイ トコイ」と言ってくるような気がするが、幸いにしていまだにそんな夢を見たことはない。〉


〈第一展示室を見終え、ようやく第二展示室へと足を進めたころ、とあるメンバーが異変に気付いた。あれほどいたほかのメンバーたちが、誰もいない。皆先へ行ってしまったのだろうか。
そう考えた後、ふと今の時刻を知りたくなり、時計を見る。13時。もう一度見る。相変わらず、13時と出る。まだ6つの展示室のうち1つしか見終えていないというのに、13時である。この調子でいけば、全展示室を見終えるまでに7時間30分もかかってしまう(実際は第五展示室は閉鎖されていて、その時間に食事を済ませていただろう)。
少々危機感を覚えた僕たちは、食事後は格段にペースアップをしてこの展示に挑むことを決意、集合場所へと向かった。〉

〈ここで、予想外の事態が発生した。とあるグループが帰還していない。大丈夫だとは思うが、なにぶん、ヒルネットのメンバー。ないとは思うが道に迷っている可能性だってある。それをおもんばかって、僕や龍角散などの高校生メンバー幾人かで、彼らを探しに行くことにした。もちろん、ミイラ取りがミイラになってはたまらないので、定期的に帰ってくることを条件に、認められた。
最初に中庭を探したが、いない。集合場所に戻るが、まだ来ていないという。次に皆で手分けして展示室を探す。僕を含め3名いたので、それぞれが第一・第二・第三展示室を自分の持ち場とし、目を皿のようにして探しに出かけた。そして、なにも見つけられずにすごすごと帰ってくる。
そんななか、続報が入った。第四展示室にて、彼らを目撃したメンバーがいたのだ。それを聞いた僕たちは直ちに捜索活動の再開を決定、すでにレイセンが出動してはいたものの、再び彼らを探しに館内へと入る。何度も何度も再入場していたためか、入り口のスタッフは僕たちの顔を覚えていて、チケットを見せずとも入館させてもらえるようになっていた。このときも頑張って僕たちは探して、しかしながら彼らを見ることは遂になかった。嫌な予感を抱いて入り口に引き返してみれば、彼らは皆と合流し暢気に昼食をとっていた。〉
※本人たちは別に迷っていたつもりも全くなく、単に時間を気にしてなかっただけだったというね……。

〈さて、昼食を済ませた後のことだ。いくつかのアクシデントがあったためか、時刻は13時30分を回ろうとしていた。
この日は遠出であったため、我々は遅くとも18時には、それぞれの家についていなければならない。そのために許される時間は、あと1時間と少しといったところ。
先ほどのような事態を引き起こさないためにも、新しくいくつかのグループを作り、それぞれに随伴するスタッフから絶対に離れないようにしてもらう。とくに、年少メンバーだ。それを受けて、さらに幾人かがこちらのグループに合流してきた。これからめぐるのは、残りの4室。時間がない。早く、済ませなければ。
中庭を通り第二展示室へ入ると、そこは平安・王朝文化の真っただ中。御張台や当時の公家の正装、公家屋敷の復元模型等がそこら中にみられる。
このグループはほとんどが年長メンバーであり、その多くは陰陽師や源氏物語・平家物語等を読んでいるのだから、この時代に興味があるのは当然のことといえたであろう。
この時代の文字・仮名・崩し字などの展示の前でふと気が付けば、すでに時間は14時。あと1時間しかないという事実は、ペースを変えずにじっくりと展示を見ていた僕たちを焦らせた。あと、残り3部屋。〉




〈半ば奔るようにして、第三展示室へと入る。この場所は、江戸時代の展示が主である。先ほどの部屋とは違い、だんだんと庶民の生活に関する展示が多くなってきていた。
中でも意表を突いたのが、数十を数えるであろう人形だ。浄瑠璃等で使われるであろう物から、雛人形・からくり人形など代表的なもの、果ては解体人形というわけのわからぬものまでがある。〉

〈解体新書の後に作られたものというだけあって、臓器などの位置は非常に正確だ。
さて。この展示室は体感的には一番広い。皆の興味をそそるものも多くあった。衣服や南蛮貿易の交易品、当時の巡礼や、宿などについての展示までもがあった。〉






〈吉村昭の歴史小説によく登場する船もいる。破船や漂流でおなじみのものだ。別の展示室に在ったガレオン船などとはくらべものにもならない。あんな船が、遠洋航海などで諸外国の船にかなうはずもない(因みに、引用元は忘れたが追い風の際のスピードはロシアの船を圧倒したちまち追い抜いていったとのこと。おそらくは、「大黒屋光太夫」かな)。〉




〈中でも皆の興味を引いたのは、江戸初期のものだという日本地図。伊能忠敬よりもはるかに古い時代のものだが、非常に正確だ(蝦夷・樺太・千島列島を除いて)。
自分たちの知っている地域の正確さに注目していると、いつの間にやら時間が過ぎ去り、13時20分となる。残念だが、ここにはもういられない。後ろ髪を引かれる思いで、この展示室を後にした。〉

〈続いて見るのは第四展示室だ。先ほど行方不明のメンバーを探しに走り回った時にちらりと見たのだが、この場所は僕たちの興奮の対象となるであろうということが容易に想像できた。
民俗学に関する展示があったのである。僕は最近購入した古本が「西日本諸神楽の研究」という題であったことからもわかるように民俗学を好んでいるし、ほかのメンバーも遠野物語を好むもの、陰翳礼讃を好みすぎるあまり電気を消してトイレに入るもの、妖怪好きが高じて一人で聖地巡礼に出かけるものなど様々だ。
それだというのに、残り時間はあと30分もない。加えて、この後にはこの場所と同じぐらいに皆の興味を引くであろう第六展示室が控えている。そのことを踏まえれば、展示を見て回る時間は15分ほどしか残っていないのだ。皆の怨嗟の声を背中に受けつつ、しかし僕たちはいっせいに行動を開始した。1分1秒でも時間が惜しい今、ゆっくりと歩いている暇などない。〉


〈この部屋の展示は本当に素晴らしかった。河童についての展示、神楽についての展示、葬式や結婚式などの習俗にかかわる展示。どれをとってもこれまでみたことがないほどに詳しく展示がされている。だというのに、僕たちにはこれをじっくりと見る時間がない。嗚呼なんと口惜しいことか。来年度もまたここで、もっとペースを上げて回ろうと皆と誓う。〉






〈蛇足の様になってしまったが、最後の第六展示室は明治維新以後のものであった。
三八式歩兵銃などをはじめ同九九式、千人針や当時の兵舎の様子、そしてこの場所にかつてあった佐倉連隊の様子が事細かに展示されている。
残念ながら、この部屋もじっくりと見ることはできない。思ったよりも博識なメンバーたちの解説を聞きながら、この場所を後にする。時間はちょうど15時。このあと1時間ほど佐倉城跡を巡るのだが、それはあえて書かずに筆を置く。〉




さて、マロは記していないけれども、この後、さらに「現代」というコーナーもあり、各人、自らの幼き日に遊んだ玩具なども発見し、喜んでおりましたよ。
ちなみにイマンモはゴジラにウッキャウッキャ言うてました。




さてさて、最後はマロが記すのを止めた佐倉城址公園の風景。この公園を一周して、この日は帰途につきました。


と、こんな感じだった年度末のヒルネット。国立歴史民俗博物館。
新年度は4/4とお出かけ活動より始まります。新年度も楽しく元気に活動するぞい!
それでは、それでは!
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